何度も使いふるされた新しい動きのような振る舞い、まだそんなことやってるの、また同じこと繰り返すの、つまらない感情ばかりを抱いてしまうのが本音。僕に一番近い事柄で考えれば、ダンスミュージックやレコードを取り囲む情況のこと。思うと毎日ぞっとする。こう書けば、こう語れば、こう思ってもらえるだろうというメディア向けにお誂えされた批評、批評めいた記号。日課のように無駄にきるシャッターと写し出された健康健全な社会生活のピクセル。お涙頂戴の出来事やまとめサイトのような駄文、いいねを求めて幸せ中毒無限大。そんな批評や批判にもならないものをダンスミュージックや現場は今まで求めてきたのか。
オルタナティブとされた時代はとっくに180℃ぐるりと回ってメインストリームでしかない。ムーヴメントは終わることを前提として市場主義者が作り出すもの。生活に根ざした表現はどこにいったのだろう。メディア戦にはもう懲り懲り、眺めるにもつまらない。コピーペーストを繰り返した過去の色、万華鏡が思考停止を促し、大腐爛頌の音が響き渡る。残念ながら魂だけはコピーできない。(2017.06.09