2017.03.25 UNIT STRUCTURES


20代、京都での活動と言えば平野孝則さんとのUnit Structures。深さを追求するエレクトロニクスとブラックビートロジーをテーマにしたパーティーだった。201X年、人生の転換期になる出来事があり、半年ほどDJを休止、その時期にUnit Structuresを行っていた京都Collageも閉店した。平野さんとはUnit Structuresを介して活動していたため、しばらく共に活動することは無くなった。

しばらくして幸いにも自身で場所をもつことができ、去年、平野さんにノーザンソウルをテーマしたDJを店内プレイしてもらうことに。今年は60~70年代のスワンプロック~シンガーソングライター編ということで京都で主宰されているパーティー「magic moment」のテーマをそのままMole Musicに持ちこんでもらいプレイしてもらう。平野さんから「今までやってきた場所の中で一番場所とテーマが合っている」と言って頂けた。僕自身も流れる音と状況が一致していると感じたので、この会は平野さんが許す限り、頻繁に行うと思いたいと思う。

そして今夜はUnit Structures。Unit Structuresでは、所謂シーケンスされていないレコードもプレイする。昔、CANの「Future Days」を二人とも持って来ていた会があった。平野さんがドイツ盤、僕はイギリス盤。平野さんはオリジナル盤を推していたが、クラブでプレイするにはイギリス盤の音質が調子良いんです...という僕のクソ生意気な意見に「確かに、その通りです」と答えてくれた。ここには書けないレコード屋として生きていく格言をいくつも与えてくれた尊敬できる方。

「なにでもよいということはなにもないことと同じです」

それでは
チャイ・タウンの3丁目26番地から発信されたマシーン・ビートが、ジャズを師と、ファンクをプリーチャーと仰ぐモーター・シティの深い闇の中、赤褐色のソウルと惑星Eの電磁波に進むべき道を示し、猥雑にデフォルメされたディスコ・ミュージックには宇宙よりホーリー・ゴーストが降り立つ。一方、ベルリンの地下世界では極小の音塊が冷やかな熱を帯びて轟音を放ち、南米の森林奥深くでは強熱のプログレッシヴ・ロックが目眩く化学反応を起こす。逸脱したノイズが空間を歪め、イーヴン・キックが肉体に永遠の時を構築する。アンダーグラウンド・テクノ、ディープ・ミニマル、デトロイト・ハウス、シカゴ・アシッド、ブラック・ディスコ、スピリチュアル・ジャズがビートを刻みます

新たにUnit Structuresのイメージを再構築してくれたユウスケにも感謝を。カリフラワーさん、よろしくお願いします。

2017.03.25